日本歴史のデトックスサイクル
デトックスサイクル──応仁の乱から戦後日本まで
私たちの時代は、ひとつの大きな転換点に差しかかっているのかもしれません。昭和から平成、そして令和へと移るなかで、社会は何度も大きな揺さぶりを経験してきました。
ふと振り返ると、歴史にはまるで「デトックスサイクル」と呼ぶべき浄化のリズムが存在しているように思えます。
歴史的デトックスのパターン戦国時代1467 年の応仁の乱から 1638 年の島原に至るまで 171 年間続きました。
その内 21 年は調整期間とも言え、この間にキリシタン文化は大名、公家、庶民に至るまで徹底的に一掃され、社会秩序が新たに組み替えられました。
同じ構造は近代にも繰り返されています。1853 年のペリー来航から 2024 年までの171年間は、戦後に一定の影響力を持ち続けてきた反日的戦後利得者の残滓が、2003年をピークアウトに次第に一掃される過程と見ることができます。応仁の乱から島原の乱に至る流れが、現代に反復しているかのようです。
近現代の事例戦後復興を経た日本は、1970 年代の経済停滞、1991 年のバブル崩壊、2001 年の 9.11やリーマンショック、そして 2020 年のコロナ禍を経験しました。2022 年の安倍元首相暗殺もまた、歴史の節目を告げる出来事として記憶されています。これらは偶然の積み重ねではなく、社会の深部に溜まった毒素を吐き出し、新しい段階に進むための「デトックス」として読むことができるでしょう。
現在の位置づけ2025 年は、まさに 150 年周期の転換点にあたります。世界が揺らぎ、日本国内でも価値観の再編が進むなかで、私たちは再び大きな「毒出し」の只中に立っているのかもしれません。
結論として
歴史を「破壊の物語」としてではなく、「治癒の物語」として読み替えるなら、現代の不安や混乱も、次の健やかな時代を迎えるための準備と見ることができます。デトックスは苦しい過程ですが、それは身体を整えるために不可欠な営みであるように、歴史におけるデトックスも未来への処方箋なのです。
いま私たちに求められているのは、この揺らぎを恐れることではなく、その意味を観察し、次の時代を迎えるための心構えを持つことではないでしょうか。