日本のジェンダーフリー
日本では男女共同参画社会基本法が制定されたことで、ジェンダー(社会的性別)やジェンダーフリー(ジェンダーからの離脱自由)という用語が最近よく使われる。背景には女性の社会的進出がある。女性の高学歴が進む事により、当然ながら男性並みの権利や生活を求める女性が急増したからだ。悪い事ではない。
ところが、旧来の社会には「らしさの壁」という障壁が存在し頑張れば頑張るほど、男性と同じように扱われない事に対するジレンマを感じるのである。そこで男女の区別を廃止するためにジェンダーフリーという概念を推進する動きが出てきた。
失業率の男女比が時代を反映している。製造業の衰退が主な原因らしいが、力仕事が減少する事は男性の職を奪う。これからは医療関連やサービス業にベクトルが向く時代だ。コミュニケーションの得意な女性が活躍する時代である。こんな内容のコラムが最近多く見受けられる。ここにも議論が当然集中する事だろう。
ただ、日本のジェンダーフリーは欧米のようなイデオロギーに対するアンチテーゼではなく、日本古来にある文化的側面に対するアンチテーゼと思うのは私だけだろうか。